みかさんの絵 8

森 の 中

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  「 森 の 中 」   

      40 × 115 cm  ぐらいの作品です ( フレーム全体の大きさ )


 今年(27年10月)、みかさんが帰国した時に持ってきてくれた絵です。

 なんとなく水墨画のようです。患者さんからは、これも版画ですか、とよく聞かれます。

  等伯の松林図のような雰囲気があり、日本画のようです。といっても墨絵は唐宋からの伝来ですから、東洋的と言うべきでしょうが。
 
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  もっとも、絵は三つに分かれており、中央にエンボスされているのは、角の形からすると、トナカイ のようです。
 
 森の中というのは、北欧、ラップランド あたりのことなのでしょうか。

 月があり、それが地面に映っていますが、トナカイ は水を飲むようなそぶりをしていますから、月から水たまりに変わっているようです。

 小さな鳥も飛んでいます。

 
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 これを額装する時に、たまたま新しく入荷していたのが、このフレームですが、大変素晴らしいものです。いつもは、あれこれと候補を上げながら額装を決めるのですが、これは即決でした。

色と質感、浮き彫りの紋様が、絵の雰囲気にぴったり合っています。



 

風をつくるもの



 「 風を作るもの 」  

     70 × 90 cm  ぐらいの作品です ( フレーム全体の大きさ )


 大分前の作品ですが、いい雰囲気です。グランドピアノを天使が弾いています。

  ピアノの周りには葉がエンボスされています。左から右に色紙が流れるように貼られています。

     天使はその風に流されているように見えます。

 フレームはアンティクな雰囲気のものです。ページワンには、このような古い感じのフレームも、沢山種類があります。現代的なものと違って趣があり、作品によってはよく合います。

 
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 風に流されながらピアノを弾いていますが、この天使の小さな手では、とても オクターブ はとどきませんね。

 「 バコの秘密 」 、 「 バコの歌 」 に出てくる天使と似ています。

 西洋の絵画に出てくる天使は、みな、ふくよかに太っていますね。

 みかさんの天使もむちむちとしています。背中についている羽根は、いつも小さいです。

 絵の中にはタイトルよりも、沢山のスペイン語が書かれています。読めるのはピアノだけでした。
  なにが書いてあるのか、みかさんにお会いした時に聞いてみましょう。


 



「 桜 」

      45 × 60 cm ぐらい ( フレームの大きさです )

 
    抹茶茶碗ですね。そばには桜のはなびらが。

   和風のきれいな絵です。

 フレームは手作りの1点ものでしたか。色合い、風合いがぴったりと合った良い額装です。
 
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  茶碗の内側にも、花びらが見えます。葉のような模様も。
 
    曜変天目でしょうか。


 

キュクロープス

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「 キュクロープス 」  

  30 × 30  cm  ( 絵の大きさ )


 2019年の暮れに帰国された時に持ってきていただいたものです。小品です。

 下方にみかさんがよく描く三日月形?の絵があり、上方に キュクロープスの顔がエンボスされています。
 エンボスされた姿はデザイン的なものです。

  よく見ると、キュクロープスの顔は逆さまになっていて、舌を出しているように見えます。

 頭髪の感じなど全体を見ていると、雷様みたいにも思えてきます。

 キュクロープスはギリシア神話に出てくる、単眼の巨人ですね。

 キュクロープスというタイトルを見て、これは眼科医の私がいただくしかないかと考えました ( 何のこっちゃ )。