みかさんの絵 7

空が泣き、鳥が静み、森の葉々が輝き、大地が微笑む

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 「 空が泣き、鳥が静み、森の葉々が輝き、大地が微笑む 」 

     95 × 130 cm  ぐらいの大きな作品です ( フレーム全体の大きさ )


  どの作品もそうですが、絵の大きさには意味があり、この作品には、この大きさが必要です。短編小説と長編小説の違いと同じです。


 絵にはタイトルがついているのが普通です。小説でもそうですね。タイトルは本当に必要なのでしょうか。

 そのまま、すぐに納得できるタイトルもありますし、直接的なつながりがないものも多く見られます。考えても、絵との関連が思い浮かばないものもあります。

 ただ、そのタイトルを見ることによって、作者の思い、意図を感じられる場合もあります。

  うまくいくと、タイトルと絵が一体となって、相乗効果で絵だけの時よりも、すぐれたものになることが、ないとは言えません。


 みかさんの絵のタイトルで、一番長いのがこれです。

 「 空が泣き、鳥が静み、森の葉々が輝き、大地が微笑む 」

 みかさんは、絵の中に鉛筆でタイトルを書くことがよくあります。

  スペイン語ですので、その意味がわからないことが、ほとんどですが、なんだか、この鉛筆で書かれたタイトルの字も含めて、一つの作品になっているような気がします。
 
  特に、この長いタイトルは、どちらかというと単純な構成で、そっけないような、この作品を補完しているように思えます。

 

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 大きな作品ですが、中央に置かれたシンプルな舟があり、その中には、枯れ木のような黒い風景の世界が描かれていて、鳥が何羽も飛んでいます。

 鳥も、さわやかな感じのものとは言えません。鳥は、なにを探して飛んでいるのでしょうか。

全体に生気に乏しく、明るさ、華やかさはありません。木々も黒く炭化したようです。

 舟のまわりには、上から垂れてくる、雨粒のようなものがエンボスされています。
涙かもしれませんが、空が泣いて出る涙は雨でしょう。

  舟は雨粒の水の中を、浮かんでいます。

 でも、なんとなく沈黙の世界のような、この絵を見ていると、自分でもなんだかわからない思いが出てきて、いつまでも考え込んでしまいます。

 
 ただ、みかさんのタイトルは、この雨の中から、新しい世界が生まれることをイメージしているのかもしれません。

   そう考えると、絵の印象は大分違うものになります。

  舟の色は、緑、茶、青、のバージョンがあります。色が違うだけかと思ったら、雨だれ模様など細かい部分は多少異なっています。

   タイトルも緑のバージョンでは縦書きですが、茶色の方は横書きです。

 フレームは緑のバージョンでは少し細めで丸型のフレームに模様が彫ってあるものです。
 
 茶色の方のフレームは厚く、幅広、少し内側に傾斜して模様はなく、少し金色の入った濃いめの色が塗られているものです。

フレームを変えると絵の印象はすごく変わります。色、厚み、幅の広さ、材質、紋様、フレームの傾斜( 内側へか外側へか )、表面の丸み、様々な要素がからみます。

   額装はおもしろいものです。

 
 ふと、気がつきましたが、舟の中の絵は、佐々木マキを思わせますね。


 

眠 る 女

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  「 眠 る 女 」  

    40 × 70 cm   ぐらいの小品です ( フレームの大きさ )


    タイトル通りの絵です。 

  

    「 バコの秘密 」の額装と似た、手作りのフレームでよい感じです。
     ( みかさんの絵 6 )

 
  ここに出てくる女性の顔は、みかさんの他の作品でも良く見られる感じのものです。

 写実的なものは別として、絵の中に人物の顔を出すのは難しいものだと思います。と言うより、人物自体を描くことが簡単ではありませんね。

  この女性像は、みかさんの見つけた一つの答えなのでしょう。

 
 海辺のテーブルに顔をあずけて、女性が眠っています。

 テーブルの上にはグラスが一つ。でも、お酒に酔って眠っているわけではなさそうです。

  海の前で静かに眠っています。夕暮れでしょうか。これも定かではありません。

    目覚める時があるのでしょうか。

        少し、神話の世界のようです。


 

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  「 夏 」   

     60 × 30 cm   ぐらいの小さな作品です ( フレームの大きさ )


  きれいな緑の色調ですね。フレームは、ページワンの雪絵さんが入れてくれたものですが、色合い、肌合いが、ぴったりと決まっています。

 これも  「 眠る女 」、 と同じタイプの女性です。


 この女性は眠っているのではなく、目を閉じているだけでしょう。 

 頬杖をついている感じは、考える女( ひと )、ですか。腕の形はロダンよりも大胆なものですね。

  髪の毛には花びらがついているようです。

 
  テーブルには、同じようにグラスが置かれています。

  「 眠る女 」 の方のグラスには、シャンパンがそそがれているように見えますが、  
 「 夏 」 のグラスの中身はロングドリンクです。なんでしょうか。

 もちろん、ジュースかもしれませんが、酒飲みの頭には、お酒しか思い浮かびません。

 ここは草原のようです。やはり夏のスペインでしょう。


 

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  「 星 」 

   9 × 5 cm  ぐらい

     これは絵の大きさです。  本当に小さな作品です。


 これにも、みかさんの好きな ワニ が出てきます。 ブレーメン の音楽隊ですね。

 一番下にみかさんがいて、みかさんの帽子の上に、ウサギ、 ワニ が乗っかって、星をとろうとしています。

  重そうな ワニ を肩にのせ、力持ちの ウサギ です。
 
  あ、みかさんが一番力持ちか。


 

音 楽 隊

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「 音 楽 隊 」 

    13 × 23 cm ( 絵の大きさ )   小さな作品です


 「 星 」と同じで ブレーメンの音楽隊ですね。

 絵のタッチは少しラフで漫画のようです。ピカソに似ている、いや赤塚不二夫に似ている。谷岡ヤスジでもいいですが。

  一番下はワニです。その上は何でしょう。ブタ?ろばのようなもの?、一番上で鳥が鳴いています。


 以前ピカソの展覧会に行ったとき、そばにいた妻に、赤塚不二夫だねと言ったら、その後、どの作品を見ても赤塚不二夫にしか見えなくなったと怒られました。